Log(きょうごく)

きょうごくのLog

都内在住の大学生の日記風ブログです。いや日記です。

これから寂しい

 大学の授業開始が5月まで延期された。つまり1か月の春休み延長である。とは言ってもそのぶん夏休みが短くなるのだろうし、研究室に配属された僕はどちらにせよ来週から4月の間は毎日のように大学に行く必要があるようなので嬉しくはない。

 そう、つい先日初めて研究室に行った。先輩や教授と合わなかったりブラックな研究室だったら嫌だなあとか心配は少なくなかったけど、研究室の人たちはとっつきやすそうな人たちで安心した。教授の「~したらば」という口癖も嫌いじゃない。良くも悪くも放任的な研究室のスタイルも僕の性に合っていると思う。まだ1日行っただけだからほとんど表面的なことしか見えようがなかったのではあるけど。

 ただ、自分のデスクとコンピュータを与えられ先輩の高尚らしい話を聞かされたりすると気持ちが落ち込んだ。理系特有の捧げられた研究熱みたいなものに中てられて、これから僕もそっち側の人間になるのかと思うと寂しさを感じずにはいられないのだ。別に研究とか実験とかが面倒で仕方がないというわけではない。何か取り組みたい研究分野があるかと聞かれるとまだ首を横にふらざるをえないけど、何かを突き詰めるという行為は面白そうだと思う。実際は楽しんでばかりいられるわけではないだろうけど、そういう意味で純粋に向き合えると思う。でも、研究室にいると生活を削ってでも研究をすることこそ正義だと言われているみたいで息が苦しい。生きるのに大事なことは実験台の上で組み立てられるものではないし、実験台の上で組み立てたものが僕の人生において有意義かどうかなんてそもそもどうでもいい。僕の研究室生活とそれ以降の人生を同時に語ってもらってもねえ。ましてや人生相談などしたいわけがない。生憎僕はそんなに人となりが素直に育ってない。

 昨今の外出自粛ムードも多少は手伝って最近は家にひきこもってばかりの僕だったが、僕の家に頻繁に訪ねて来てくれる友達が何人かいてくれているおかげで平和に楽しく過ごせていた。ある友達は持参のギターで弾き語りの練習をし、その横で僕はヘタクソなピアノを気ままに鳴らす。ある友達はどうぶつの森無人島を夢中でクリエイトして、そのまま僕の横で眠っていく。ある友達はふらっとやってきたかと思えば中身のない無駄話だけしてまたふらっと帰る。と思えばまたふらっとやってくる。みんな暇だ暇だとぼやいたりもしているけど、暇を持て余してる今だからこその時間だと思うし、時間がたって生活の環境が変わればこんな日が間違いなく恋しくなると思うのだ。もし僕が何か辛いことにぶち当たったり思い悩むことがあったりしたとき、そういうことを聞いてもらうなら、後から恋しく思えるような時間を共有した人に聞いてもらいたいと思う。王子様に飼い慣らされたキツネが、「きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ」と言っていたように、多くの時間を共にした人に聞いてもらいたい。

 だから、これからそんな時間が少なくなることを避けずにいられないことはとても寂しいし、研究室での時間の過ごし方がまるで星の計算をする太った赤い顔のおじさんのそれのようになるのではないかと心配になったりもする。ただ、どうせそこが否が応でも生活の拠点になり僕の居場所となるのならば、どこかで「~したらば」と喋っている人を見た時に思わず笑えるようになりたいと思うのだ。せめて、人生相談をするなら研究室に飼い慣らされた後になってからがいいし、そうなったなら人生相談なんてしようともされたいとも思わないんじゃないかな。