Log(きょうごく)

きょうごくのLog

都内在住の大学生の日記風ブログです。いや日記です。

【雑記】嫌われ者と如何に向かはんか

 自分の周りに、最近嫌われている人がいる。あいつはヤバイ、と。芸能界風に言えば、激しいスキャンダルに見舞われていると言ってもいいが、庇う人はいない。その人をAと呼ぶことにしようか。部分的には本人も気付いているところもあるかもしれないが、裏での相当の言われ様は恐らくAは気付いていないだろう。

 本人のいないところで、そのAのエピソードを酒の肴にして飲み会が盛り上がったりする。特に最近はその傾向が強い。嫌われている理由は、異性関係であったり、金銭関係であったり、SNSでの振る舞いだったりするのだが、控えめに言っても自分も肩を持つ気にはなれない。ただ、そんな話題で酒を飲むのは楽しくない。

 

 小学生のとき、特別学級というのがあった。自分の学年にはその特別学級に通っている同級生が一人いた。世の中には、周囲の大人で特別学級を進める人がいて、一般のクラスに通うか特別学級に通うか微妙なところだという生徒もいるだろうが、彼の場合は誰もが特別学級がいいだろうと認めたのだろうなと思う。そんな同級生がいた。

 彼が同級生達から嫌われていたということはなかった。少なくとも、Aを取り巻くような空気は全くなかった。だが、進んで彼と仲良くしようとする人もほぼいなかった。冷たいかもしれないけど、そういうものだと思う。同級生と仲良くするのは義務ではない。

 それでも当時、時に彼に自ら話しかける人もいた。そういう場面を見たとき、まだ子供だった自分は、しっくりとしない感覚を体に溜めていた。

 特別学級の彼に自ら話しかけていた同級生は、彼と親しくなるために話をしようとしていたのだろうか。そんな人はいないと断言するつもりはない。しかし「僕は、私は、この特別学級の子とも分け隔てなく接するんだよ」というスタンスを見せつけているようにしか自分は受け取ることができなかった。昔はその感覚をこんな風に言葉にして表現はできなかったとは思うが。

 

 話はAに戻る。つい最近飲み会があった。Aも参加していて、例によって他の飲み会の参加者はAを避けていた。Aがテーブルを移動して誰かに絡むと、絡まれたやつは周りの人間を一瞥して、早々とターゲットを変えさせようとする。同じテーブルの別のやつたちは顔を反対側に向けて巻き込まれないようにする。Aを避けてテーブルを移動するやつもいる。AがS極を向ければS極を、N極を向ければN極を向ける。自分もその磁石を敏感に動かした。

 その状況を理解すれば、これはもう立派ないじめではないのかと外部の人間は思うかもしれない。実際、そうではないと否定もできない。Aと親しくしていると周りの人間に思われたくないからという理由でAを集団で避けるのであればいじめか。そういう側面は確実に存在するが、単純にAと仲良くするのは面倒が生じると皆考えているのが実情ではないか。

 一方で、Aを擁護するわけでもないが、不憫だとは思う。同じように感じている人もいるかもしれないが、そう感じている誰かが敢えてAと仲良くすれば、特別学級の彼に同級生が話しかけていた場面を思い出すだろう。

 おそらく、もうAがこのコミュニティでうまくやっていくことは難しい。スキャンダルが発覚した芸能人や政界人は簡単には復帰できないし、いつまでもそのイメージは残る。ポジティブなイメージより、ネガティブなイメージのほうがインパクトが強く尾を引く。

 Aが嫌う人達の認識を変えることはできないだろう。自分に対してだってできないのだから。せめて、Aが陰口を言われている現状を変えたいと願う。Aのためでもあるが、それを聞いている自分のためでもある。できれば、Aのことを誰も話題に挙げなくなれば。最近のAは僕達のホットニュースランキングにランクインし続けていて、苦しい。そして、そう言って現状を変えるアクションを起こす勇気がない自分が、苦しい。