Log(きょうごく)

きょうごくのLog

都内在住の大学生の日記風ブログです。いや日記です。

海外旅行でひきこもりやってます【ラオス:ビエンチャン】

 過保護の母から毎日のようにLINEが来ます。昨日は、「こちらは涼しくなってきて、『味噌汁がおいしいなあ』って父さんが言ってるよ笑。ラオスは暑いの?」と。1人で海外にいる息子が心配なんでしょうね。返すの面倒なのでLINEの頻度を落として欲しいと思ってるのですが、頻繁にLINEをしてほしくない理由がもう一つあります。特に報告することが何もないのです。

 彼岸入りはまだもう少し先でしょうが、日本は暑さはもうやわらいだころでしょうか。ラオスビエンチャンでは照りつける日光が、紫外線が痛いようです。と言っても、僕は今、クーラーのよく聞いた部屋のベッドの上にいるので快適なのですけどね。現在の時刻は午後3時15分くらい。昨日の夜から、お昼ご飯を食べに外出した以外ほとんどの時間をホステルの自分のベッドの上で過ごしています。ただのひきこもり。

 ラオスの首都ビエンチャンは、「世界一何もない首都」として有名、らしいです。そして、僕は本当にすることがないのです。

 自分で言うのもあれですけど、今まではなんだかんだ言って多少はアクティブにやってました。訪れる都市を見て回るに留まらず、郊外に出て行って雄大な自然に触れたりもしました。川を眺めてレストランでだらだらと時間を浪費して過ごすことすら有意義だと思えました。しかしここビエンチャン、びっくりするくらいなんにもすることがない。

 地球の歩き方やネットを見る限りでは、寺や博物館を巡るのが無難でしょうか。一応いくつか有名なとこはもう見て回りました。でもごめんなさい。僕は寺も博物館もゼンゼン興味が無いのです。フランスの凱旋門を模倣した門も金色のお寺も感動を覚えないのです。タイやラオスの各地に似たようなところがたくさんあったので飽きてすらいるのです。マーケットもショッピングも同様です。

 そもそも地球の歩き方ビエンチャンのページも少ないですね。タイの首都バンコクなどは、バンコクだけでラオスのそれよりも分厚い1冊が出来上がっているというのに。きっと地球の歩き方ラオスビエンチャンを担当する方は毎年困ることだと思います。さすがにそんなこと書けないのかもしれないですけど、「ビエンチャンは世界一何もない首都なので、申し訳ないことに紹介することは多くありません」と冒頭に書きたいくらいだと想像します。それで、編集者もその上司も無難にこぢんまりと書き上げられたビエンチャンのページを見て、「まあビエンチャンだからこんなものなのだろう」と言っているのです。きっとそうです。でなかったらこんなにも僕が手持ち無沙汰な理由が分からない。

 強いてその理由を挙げるならば、他人と情報交換をほとんどしていないことはその原因かもしれません。ゲストハウスのロビーは広くないし、ビリヤード台もないし。ドミトリー形式の宿ですが、ベッドに付いているカーテンを閉めればプライベートな空間を作ることができ、それは長所でありながら同室の人とおしゃべりをすることができないという短所でもありますし。日本人もルアンパバーンに比べるとかなり見かけないですし。つまり、交流が少ないのです。故に情報も乏しい。宿は安くて雑な感じのところがいいですね。その方が友達もできやすい気がします。今回は失敗しちゃいました。

 明日も丸一日ビエンチャンに居る予定ですが、その予定の中身はからっぽです。ベッドの上でYouTube見たりブログ見たりして過ごすのかもしれません。 

 

 

おっちゃん、悪いね

 ここ最近の自分のブログを見返していて気づいたことがある。このブログはただの僕の日記であるはずなんだけど、日記としては書くべきことを書いていない気がする。首長族の人にあったとか、象に乗ったとか、バンジージャンプをしたとか、人に自慢したくなるようなことをしたのに書いてない。いや、僕は海外をこんなに楽しんでますよ、っていう鼻に触るアピールをストーリーにあげるインスタのような使い方をブログではしませんよ、っていう謙虚な人アピールをしたい訳ではないんだけど。って余計何が言いたいか分かりにくいか。別に何かを主張したい訳でもないけどね。

 ただ、今日は本当に特筆するようなことを何にもしてないな〜ネタがないな〜って思っていたところなのだけど、そういえば普段からネタなんてあっても生かしてないじゃん、って気づいたってだけ。もったいないけど時系列を遡ってまで書くのも面倒だから、今日あったとりとめのないことを書こう。あ、投稿するのは明日になるから、昨日のことになるけど。

 夕方の5時くらいだったんだけど、スマホの充電がなくて困ってた。あと10%くらいしかなかった。7時には今夜乗る予定の夜行バス乗り場に行く予定だったから、それまでどっかのカフェで時間を潰しつつスマホを充電したいなって思った。だけど、どこのカフェでもコンセントを使えるわけじゃない。スタバとかならほぼ100%充電できるだろうけど、ここラオスルアンパバーンにはそういう店はひとつもない。

 良いかんじのカフェなら充電できる確率が高そうだから、そういうところを選んで突撃しようかなってちょっと思ったんだけど、外したら良い値段のコーヒー代だけ取られることになるから、それはちょっと嫌だ。試しに、「ルアンパバーン 充電 カフェ」ってググってみたけど、そんな都合のいいサイトなんてそりゃなかったよね。

 でも、僕は今回の旅で得た教訓を思い出した。それは、【困ったときはそこらへんの人に助けてもらえ】ということ。そこらへんの人に充電できる店を聞けばいいのだ。人に頼ることを僕は今回の旅で学んでいた。実際に自分からそこららへんの道端にいる人に話しかけても良かったのだけど、もっと楽で簡単な方法があることも経験的に僕は知っていた。いかにも「困ったな〜」って顔でメインストリートを歩く僕。そしたら、ほらすぐに近づいきた。「タクシー?」って言いながら陽気なおっちゃんが。おっちゃんの商売魂と人の良さを利用する。ごめんね、トゥクトゥクは乗らないんだけどさ。スマホ充電できるカフェとかないかな?って聞いちゃう。心よく教えてくれるおっちゃん。なるほど、ジョーマカフェね。悪いね、おっちゃん。

 おっちゃんに教えられた道を行ったけど、そのカフェが見つけられなかった。だから、ワンモアアゲイン。

「タクシー?」「いや、ごめん。それよりジョーマカフェってどこかな…?」

 ジョーマカフェにはちゃんとあったよ、コンセント。だから今これが書けたんだ。

旅先で日本人と

 タイでは、日本人としゃべることはほとんどなかったんですけど、ラオスルアンパバーンに来てからは日本語めちゃくちゃ話してます。日本語の正確にコミュニケーションをとれるこの安心感。感動。ゲストハウスでも日本人に何人か会いました。人をダメにするレストラン(前回の記事参照)でも同類の日本人に会いました。そして参加してきた観光ツアーにも日本人がたくさん。

 そのツアーは象に乗れたり、美しい滝や洞窟、ウイスキー村に行けるよ、という趣旨ツアーで僕は前日に申し込みました。昼食やミネラルウォーターの提供込みで朝から夕方までの1日、35米ドル。割とリーズナブルなお値段だと思います。ゲストハウスで同室だったイギリス人に「え、高くね?」って言われたのが不思議です。ただ、1人でツアーに参加するとなるとぼっちが際立たないだろうかと心配だったんですが、取り越し苦労でしたね。同じような日本人がたくさんいましたから。

 外国まで行って日本人と交流するのってもったいなくない?そう思う方はきっと多いでしょう。6つ年の離れた英語が割とできる姉も言っていました。「日本人の多いゲストハウスに逃げないほうがいいよ」と。その通りだと僕も思いますよ。でも、なんだかんだ言って旅行先で日本人と仲良くなるのって楽しいんですよね。日本で仲良くなる日本人とは共有できない楽しさがありますし、同じ日本人だとやっぱり気が楽ですから。少なくともカタコトの英語を話す僕としてはそうです。

 初めて旅行先で知り合った人とお酒を飲みに行きました。年の近い大学生の日本人2人組。親切にしてくれた現地のおじさんとか、同室でよく喋った中国人の青年とか、一緒にビリヤードしたイギリス人とか、素敵な出会いや交流もありましたけど、やっぱり日本人の大学生(しかも僕と同じ理系)には遠く及びませんね。もう会話が弾む弾む。お酒が進む進む。外国の見知らぬ地に来て、日本では経験できないことをして、文化も言語も違う人と交流すればするほど、「俺って日本人なんやなあ」と思わされるような気がします。

 ラオスはいいところですね。外国人に東京から来たと話すと、「あそこはbusyでかなわんわ、日本といえば京都やろ」と何度か言われました。それは、ここ古都ルアンパバーンが人も動物も生活感ものんびりした古き良きラオスを感じさせるからこそなんじゃないかなと思います。物価も安いし、ここならずっといてられると言う人も珍しくありません。実際に長期間滞在する人もいます。でも、僕は日本を恋しくさせられたような気も、ちょっとします。

人をダメにするレストラン

 ラオスルアンパバーンには人をダメにするレストランがある。僕はそのレストランをゲストハウスで会った2人の日本人に教えてもらった。レストランの名前はユートピア。大胆な名前だと思う。彼らは、ルアンパバーンに来たは良いが予定もなく手持ち無沙汰な僕にそのレストランに行くことを強烈に勧めた。

「時間があるなら、いや時間があり余ってるときこそ、あのレストランに行くといいですよ」

 僕よりも10か、もしかしたら20は年上に見える彼らは律儀にも敬語で話した。

「昨日、僕たちはそのレストランに5時間はいましたね。5時間、ナムカーン川を眺めてました」

 よく分からないが、そのユートピアには5時間もの長い間滞在したくなるほどの魔力じみた魅力があるのだろう。興味はある。行ってみてもいいと思った。

 しかし、僕は今朝ルアンパバーンに到着したばかりだ。象に乗るとか美しい滝や洞窟を見るとかそういった観光チックなことは明日するにしても、まだ何もをした訳ではない前からそんな時間の使い方をしてもいいのだろうか。なにかもったいない。3日間は滞在する予定だ。もし最終日に、本当にすることがなかったのならば行くべきではないだろうか。

 僕はそう思ったし、その旨をそのまま彼らに言った。だが、彼らはダメになった人間として誇らしげに、「大丈夫」と言った。

「僕らもルアンパバーンに着いたのは昨日でしたから」

 

 ユートピアは分かりにくい場所にあった。いや、グーグルマップを使って行ったから、分かるには分かった。ただ、ユートピアはガイドブックにも載っているような有名なレストランらしいが、そうでもなければ進んで歩きたくはないような細い路地の奥にあった。知る人ぞ来る、そんな雰囲気を携えていた。

  レストランにはテラス席があった。僕はそのテラス席を見て、「なるほど」と声に出して言った。ナムカーン川に面するように作られたテラス席は、寝そべってその景色を一望できるように作られていたのだ。寝そべることができる、というよりは、寝させる気満々の、テラス席だ。ここで人はダメにされるのだろう。

 コーヒーだけならともかく、ランチはイスに座ってテーブルで食べたほうが良さそうだ。テラス席手前のテーブルにつく。写真のないメニュー表を読むのが面倒だった僕に聞かれたので仕方なくいっこ選んでやったよ、とでも言いたげな様子で店員さんにおすすめされたメニューは僕好みでおいしかった。自分で悩んで選ぶ必要もなかった。

  食後のコーヒーを頼み、テラス席に移動する。ナムカーン川はかのメコン川に比べると小さめで水は茶色く、象の水浴びが似合いそうだ。でも、象がうんぬんとかは今はどうでもいいことだ。電子書籍の小説を読み始める。紙の本の方が趣きがあったかもと思う。

 こうして僕は、ダメ人間になった。

つらすぎた丸一日バス移動

 タイのチェンマイからラオスルアンパバーンまではバスで移動することにした。もちろん飛行機の方が圧倒的に早くて快適なのだろうけど、ケチりたいし、陸路で国境越えるのって新鮮でオツだしね。

 朝9時、チェンマイの宿にピックアップしにきてくれたバス、というか12人乗りくらいのワゴンでとりあえず国境まで行く。

 バスの中は僕以外全員欧米系の外国人バックパッカー。しかもソロ乗車は僕と白人のおじいちゃんのみ。他は若者。いやあ、つらかった。気分はウェイ大学生のグループに放り込まれた陰キャ、みたいな。あんまり会話もできなかった。彼らのトークは目まぐるしくてあまり聞き取れないし。そもそもグループ間の会話自体が少なかったけどさ。1番元気がよかったのはスペイン人の男3人組。スパニッシュ分かんないけど、楽しそうね。あと確実にアメリカ人と思われる女の子3人組に最後まで一言もはなさなかったカップルが1組。あれはイギリス人だな(適当)。1人くらい日本人がいるかなって期待してたのに……アジア人すら1人もいないとは。Kindleに本ダウンロードしてきて正解だった。他のグループがおしゃべりをしたり寝てたりする間、読書に没頭する僕。教室の隅で、話相手がいなくて手持ち無沙汰だけど、話相手がいないんじゃなくて単に話相手を求めていないだけだよ、的なスタンス。ほんとは僕もおしゃべりしたかったよ〜。

 なんかお昼休憩をはさんだ後、白いお城のような寺のような観光地的なところで止まり、「20 minuets!」と運転手。あ、20分休憩なのね、と頷きながらもここがどこかを教えてほしいと思う。なんかお城に入るには入場料がかかるみたいだし、20分じゃあんまりゆっくりも見てられないし、興味ないからいいや。とベンチでたばこをする。20分と数分たったころ、ちょっと遅刻かなと焦って戻るとおじいちゃんしかまだ来てなかった。ああ、さすが欧米人の若者達は違うなあ〜と変に感心した。時間を守るのはお年寄りと日本人だけなのか、と何故か感慨深い。それから15分くらい経って全員集合した。お国柄だね。

 途中でスペイン人たちとおじいちゃんは下車、他の欧米人たちは翌日ボートで国境を渡るとかで国境手前で1泊していくらしい。そしてバスに残ったのは僕1人。周りがみんなが友達と一緒がいいって言ってドッチボールを選んだ選択体育で1人だけ空気読まずにバレーボール選んじゃった、みたいな気分……無理矢理比喩を引っ張り出してくるのは違うか。

 タイバーツをラオスのお金キープと米ドルに交換して(ラオスは米ドルが使えるらしい、なんじゃそりゃ)、ボーダーを通るのにいるとかなんとかで25バーツ渡された。その25バーツは僕のお金から出てるのか、よく分からんと思いながら国境へ。出国手続きは超楽ちんだった。25バーツ渡してパスポート見せてゲートくぐるだけ。

 バスで国境の川にかかる橋を渡って、またすぐに入国手続き。これもカードちょろっと書いてパスポート見せて終わり。国境を超えた感動は……ないね、これは。

 ここはラオスなんだね、なんて思ってゲートをくぐると、そこにいたおじさんが僕に車に乗れ!と。多分ルアンパバーンまで連れてってくれる人なのだろうけど、誰?ってなるよね。チケットのやりとりは車に乗る前が良いと思うな。

 すぐにでっかいバスに乗り換えさせられた。入ると、バスの中は上下にベッドがずらり。いや、この表現は誤解を与えると思う。決してホテルの部屋にあるような布団を剥ぎにくいほどにピチッとした白いベッドを想像してもらっては困る。もっと簡易的で、敷き詰められたマットの区切られたスペースに布団が置いてあるイメージ。そしてびっくりなのがシングルベッドとしても小さいくらいのスペースに見知らぬ人と2人で寝るという仕様。え……マジ?? 先に寝っ転がっていたのはタイ人の青年。僕も横になるとどうしても肩が当たった。これで1晩……? どうせなら美人の女性と一緒が良かった…… って思ったけど青年も良い人だった。言葉少なかったけど「ガムいる?」とか言ってくれてね。

 途中休憩を何度かはさんだ。トイレ行きたいと思ってバスを降りるとトイレなんかなくて、運転手のおじさんに「トイレは?」って聞いたら、「ない、そこらへんだ」って言われた。まあ僕は良いけどね……女性はどうすんだろうね。我慢するんだろうけど。

 意外とよく寝れた。他人と肩をくっつけて悪路を行くバスの中だっけど普通に寝てた。僕は立派だなあ。朝、俗にソンテウという乗合いトラックみたいなやつで市内まで連れて行かれ、適当な場所で降りた。青年曰く、ここらへんがルアンパバーンの中心で歩いて色々行けるから、と。僕は田舎やん、って思ったけど下車した。ここより田舎に行かれたらかなわない。

 さっきカフェらしきものを見たはず。お腹すいた、そしてここはどこだろう。って呟いて、とりあえず歩き出した。

安くて暖かいゲストハウス

 優しいおじさん(前回の記事参照)に教えてもらった場所には本当に安いゲストハウスが建ち並んでた。1泊200バーツ(約800円)くらいの格安宿が珍しくなかった。そういう安すぎるところだと、エアコンがついてないとかセキュリティが甘いとか金額相応に削られたことが何かしらあるのだろうけど、せっかくおじさんが教えてくれたことだし、泊まってみることにした。

 いくつもある候補の中から、細い路地の奥にある、ちょっと場所の分かりにくいゲストハウスをあえてチョイスした。路地を進んだとこにあったのは、なんともアットホームな雰囲気を携えたゲストハウス。日本でいうところの民宿みたいなところだった。オーナー?のおばさんはとても気さくな人で、名前をンゴというそうだ。2chの住人かなって思った。日本人からは愛嬌をこめてピンゴさんと呼ばれているらしい。誰がつけたニックネームか知らないけど、とてもセンスのあるネーミングだと思う。ンゴさんは日本人からすると呼びにくいし、どうしても「ンゴw」ってなっちゃう。ピンゴさんは可愛らしさがあるし呼びやすい。秀逸。

 お部屋は期待を良い意味で裏切ってきた。エアコンこそついてないけど、他に望むものが何もない。何より部屋がとても広かった。8畳か9畳はあるんじゃないかな?チョー広い。しかも何故かダブルベッド。ここに1人で泊まっていいの?って聞いたらノープロブレムだって。カップル専用じゃないのかね。

 てかね、ピンゴさん。僕がラオスに行きたいって言うとね、あれよあれよとチケット手配してくれた。どこで買えばいいのか分かんなくて困ってたからすごく助かった。タイ人はみんな優しいね!この旅で1つ学んだことは、困ったらそこらへんの人に助けてもらえばいいということ。ちょっとオーバーな表現だけど、事実僕はそこらへんの人達に助けられて旅をしている。

 ピンゴさんはおかしな発音で僕の名前を呼んでね、なんでも教えてくれるしすごく愉快な人だ。あと旦那さんらしき人とかおばあちゃんらしき人とかも仲良くしてくれて、ホームステイみたいだった。タイらしく猫もたくさんいたけど、狂犬病が怖すぎて触れない……大好きなんだけどね、猫!

  後は年の近い人が他に泊まってて仲良くなれたら言うことなしだったね。そう思って、他に泊まってる若い人いないの?って聞いたんだけど、なんでもこの日は僕しか宿泊者がいないらしい。そりゃあの部屋使ってもノープロブレムだ。

行き当たりばったる1日

 朝9時、列車はタイ北部の都市チェンマイに到着した。バンコクからの14時間の寝台列車の旅はほとんど寝てた。Wi-fiもコンセントの穴すらもなくて超暇だった。もう寝るしかなかったよね。こうゆうときに小説の1冊でも持って来てればと思う。

 チェンマイ駅に降り立つとたくさんのタクシーが待ち構えていた。競うように声をかけてくるおじちゃんたち。スルーするバックパッカーたち(この手のタクシーはぼったくりが多い)。かくゆう僕はどこに自分が行けばいいのかすら分からずバックパッカーズについて行く。観光するところは何も決まってない。そもそもどんな観光スポットがあるのかすらイマイチ知らない。宿も決まってない。何がしたいんだろう、僕は。とりあえず人に流されてゆく。僕の人生と一緒。

 チェンマイ駅の周辺は郊外みたいで建物自体が少なかった。とりあえず市の中心の方に行きたいなあと思いながら適当な欧米人旅行者たちの後をテクテクついていく。たぶん僕の行きたいところに連れてってくれるべ。なんて思ってたらガソリンスタンドらへんでフリーWi-fiを拾うのに成功した。心の中で欧米人たちに別れを告げてネット検索。ああ、現代って便利。昔の人はよくネット無しで旅とかしてたなあと感心する。タッパー門という場所周辺が栄えているらしく、欧米人たちに付いてきて正解だったことが判明した。徒歩だとチェンマイ駅から30分くらいかかるみたいだけど、彼らは歩いていくつもりだったのだろうか。もしそうだったのなら感謝しないと。

 大通り沿いの適当なお店で朝ごはんを頂いた。そういえば昨日晩御飯食べてなかった。寝台列車ってごはん食べられたのかな?寝てたから知らない……

 朝ごはんを食べてエネルギーを補給し、タッパー門まで歩いて行った。普通に都会だった。得意のとりあえずスタバ。日本よりもスタバ行ってるぜ。Wi-fiの恩恵を受けチェンマイの観光スポットを調べる。今夜の宿とかも目星をつけておく。今後の予定も立てる。ちょっとYouTubeとかも見ちゃう。1時間は軽くいた。タイまできて僕は何してるんだろうね。

 スタバにさよならを告げ、タッパー門をくぐってすぐの何とかって寺院に行った。正直寺とか興味ないんだけど、近くだったからとりあえず来てみる。敷地内は屋台がたくさん出てて、屋外フードコートさながらだった。ちょっと時間早いけどここで昼ごはん食べようかなあと思いながらぷらぷらしてると、そこらへんのおじさんに声をかけられた。そんなこといつものことなんだけど、暇だったのでなんとなくぺちゃくちゃ喋って、流れで昼ごはん一緒に食って、寺を案内とかしてもらった。僕が首長族の村に行きたいんだよね〜と言うと、なんとおじさん、自分の車で連れてってあげようと言い出した。寺の案内はともかく、さすがにこれはどうだろう。知らないおじさん付いて行っちゃいけませんって小学校に上がる前には教わった僕は、じゃあお願いするね、とはもちろん簡単には言えない。怪しさ満点のロレックス売りつけてきたり、「タクシー!安いよ!」とか言ってこないので安心して付き合ってもらってたけど、車に乗るのは……

 タクシーの運転手なの?と聞くと、違うとおじさん。なんか平日はお役所仕事しているらしい。いっそタクシーの運転手のほうが信用できる。僕が怪しい人じゃないの?感をぷんぷんさせてたのか、話はなぜかおじさんの家族のことに。スマホのアルバムを見せられながらこれが24才の息子、これが14才の息子と教えられる。うんうん、それで何を信用すればいいんだろうか。

 かれこれおじさんと知り合って1時間くらいして、未だ疑いを解けない僕は、その旨をやんわ〜り伝えた上で車に乗ることにした。「僕の気が変われば途中で降りるよ」と言って。ちゃんと目的地に向かってるかグーグルマップで確かめながら送ってもらうことにしよう(ちなみにグーグルマップは1度読み込めばオフラインでも使える。不思議だね)。道がそれたと思ったら絶対に下りよう。そう決めた。

 やっぱりやってることヤバかったかな?知らないおじさんの車に乗るのはヤバすぎるよね……  車に乗ってすぐそう思った。ああ〜やっぱり自力で行けば良かった〜と思っていたら、あっさり目的地に到着。「俺は寝て待ってるから」とおじさん……え?ただの良い人なの……?

 結局、おじさんはその後も僕の行きたいところに車でひょいひょい連れていってくれた。僕が車を降りて行動している間はただ車で待っててくれた。まるで僕の専属のタクシー運転手のようだった。危険感知センサーをびんびんに張り巡らせていた僕は拍子抜けした。

 市内に帰る道中、俺の家に泊まって行かないかとおじさんは言った。300バーツ(約1200円)払ってくれたら充分だからと。もう僕はすっかりおじさんを信用していたけど、それは悪いと断った。家族は一緒に住んでいないらしいけど、さすがに気を使う。自分で安いゲストハウスを探すよと伝えると、安いゲストハウスがたくさんある場所まで連れてってくれた。 車を下りるとき、僕はおじさんに500バーツ渡した。もともと300バーツで送り迎えをしてもらう約束だったけど300バーツでは安すぎる。疑いまくったことの謝罪と今日の感謝もこめれば200バーツ増やしただけでも少ないくらいだ。おじさんは、お金を払うの覚えてたのかと笑った。僕が何も言わなかったら受け取らないつもりだったのだろうか……  余計な200バーツは助けてくれたお礼だと言うとすんなりもらってくれた。昨日の記事の件で勉強した感謝を伝える表現がこんなにもすぐに役に立つとは思ってもいなかったなあ。